
話が前後しますが、おもちゃデザインでこんなのがあったのでついでに紹介します。
1889年頃に「バンダイ」より発売された幼児玩具ムックシリーズの『ピヨピヨコンサート』です。
通称『ピヨコン』は鍵盤を押すと、ヒヨコがタマゴから立ち上がって『ピヨ♪』と鳴きます。ヒヨコの鳴き声で演奏できるキーボードのおもちゃです。もちろんピアノ音でも演奏できます。一匹だけ殻をかぶせたのは当時の担当者のNさんのアイデアです。
ヒヨコが飛び出すかわいらしさが受けてヒットし、その後何回かのバージョンアップを繰り返しながらロングセラーになって長い間生産されました。
その後生産終了して、現在ヒヨコがアンパンマンに代わった『なかよしコンサート』が販売されています。
上の写真はその後ムックシリーズのリニューアルの時(1999年)にデザインし直した物です。
下の写真が初期型です。スイッチの所とか鍵盤の色が多少違っています。これをデザインした時はちょうど退職間際だったので、ヒヨコの部分は当時の同僚が監修してるので、最後まで見ていません(笑)

おもちゃのデザインではタマゴはよく使われるモチーフです。手で持った時のサイズ感とか、その形の愛らしさが幼児玩具にぴったりなんですね。このデザインでもヒヨコが入っているタマゴが割と本当のサイズに近いというのも良かったのかなと思います。
鍵盤を叩いてヒヨコが出る時や落ちる時に反響音が出てしまい、メーカーではそう言う音をなくすのが大変だったみたいです。それぞれの鍵盤の先にスポンジを入れることで解決しています。
それから、ヒヨコの目に色を入れるのがうまくいかなくて、最終的には楊子の先に塗料を付けて少し凹んだ目の部分に色をさしたと言ってました。
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イラストレーター&トイデザイナー|森俊憲 -------------------------
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このシリーズ、アンパンマンになる前に動物もので発売されていませんでしたか?
甥っ子からお古でもらったおもちゃがとても良く似た構造なんですよ~。
はなりんさん
コメントありがとうございます。
このピヨピヨコンサートが発売された後、他社から似たようなキーボードがいっぱい出ていますので、たぶんその中のどれかだと思います。(笑)
その後いろいろ出た物は、光ったり人形がダンスしたりと、これよりもっとゴージャスになってますね。
はなりんさんの所のも、ゴージャスなタイプ?
このヒヨコ大好きだったのでもしまた販売されたら自分の子どもに買ってあげたいですね。
コメントありがとうございます。
これは廃盤になってしまいました。現在はアンパンマン仕様になって販売されています。
よろしくお願いいたします。
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